パラダイスデーの流れ、プログラム詳細

フリーダム・アイランドの根幹プログラム「パラダイスデー」ってなに? どんな経験ができて、どんな成長をするの? 子どもたちに大人気の秘密は? 余すところなく紹介します。

パラダイスデーのコンセプト

「フリーダム・アイランド」では、世界自然遺産や、それに匹敵するような、国内最高峰のフィールドを舞台にした自然体験プログラムを強みの一つとしています。

なぜこのようなプログラムを創造してきたかと言えば、学力から、社会で求められる “生きるチカラ” まで、10代前半(小学校高学年〜中学生)を飛躍的に成長させるのは、様々なコト・モノに「おもしろい」と興味を向け、夢中になり、深めていく力であると考えているからです。

数年後、子どもたちは、18歳で成人します。いずれ大人になり、社会に出ていきます。

大人になれば、私たちは、自分の足で自由に魅力的な世界を歩き回れますが、思い通りに生きていくには、武器はたくさんあったほうがいい!

パラダイスデーは、こうしたフリーダム・アイランドの価値観を体現する、根幹プログラムです。

子どもたちが本来持っている「自ら成長する力」を邪魔することなく、最大限に発揮できるよう、子どもたちの自立・主体的な行動をサポートしています。

石垣島7日間生活や、世界自然遺産・野生動物探しに送り込む前に、子どもを「責任を果たすかわりに大きな自由がある」フリーダム・アイランド式に慣れさせたい、あるいは我が家にあっているか確かめたい、そんな方にもおすすめです。

パラダイスデーの流れ

パラダイスデーでできること

御宿中央海水浴場を中心とする、広大な白い砂浜と、青く綺麗な海が魅力の、千葉県御宿町。

東京駅から特急わかしおで約80分と、子どもだけでも行き来できる、アクセスの良い海の町です。

海遊びはもちろん、ここは日本なの!?と驚くような、断崖絶壁の風景があったり、気軽に釣りができたり(釣り道具は持参です)、自然環境は申し分ありません。

パラダイスデーでは、子どもたちが興味・関心や好奇心から自立・主体的に活動できる環境をとことん突き詰め、楽しんでいるうちに自然に “自立のための基礎体力・基礎能力” を身につけられるようにしています。

子どもたちには、行き・帰りの交通アクセスと、そのための支度や片付けを除き、大きな自由が委ねられています。

物理的に可能で、安全上の問題がない限り、およそ思いつくことは何でもできます。一例をYouTuneの1分動画にまとめていますので、ぜひご覧ください。

特急わかしおでアクセス(または現地まで車で送り迎え)

「フリーダム・アイランド」では、現地集合・現地解散が基本です。

子どもが自分で公共交通機関を使って行き来するか、親が現地まで送り迎えをするかになります。

大人になりつつある世代がターゲットですので、現地集合・現地解散も、自立し、世界を広げる機会にしてほしいとの考えによります。

子どもを一人で電車に乗せるのは難しい……という場合は、そもそもフリーダム・アイランドで活動するには時期尚早です。

経験がないから不安というケースも少なくありません。今すぐに練習を始めましょう。

※スマートフォンを活用できるように準備しておくと、GPSで現在位置を確認できたり、LINEですぐに連絡が取れたりと、安心度が高まります

パラダイスデーでは、東京駅から特急わかしおに乗車し、御宿駅で下車するだけです。

友だちに会いやすいように、指定号車をお知らせしますので、事前に指定席座席を購入しておくとスムーズです。

御宿駅で下車してからいったん集合し、全員いることを確認してから、フィールドの藤井荘に向かいます。

小学校低学年も含め、9割以上の子が、自分の力で行き来しています。

先日はある子が、当日の朝に突然「午前中はゆっくりしたい」と主張、お昼ごろ到着の電車で一人で来るということもありました。学校の午前授業を終えてから合流する子もいます。

チェックイン(宿泊費の支払い)

宿泊は、藤井荘ちよだ館(または本館)、ドームテント泊、シェルター野宿に分かれます。

ドームテント泊、シェルター野宿の場合は、宿泊費はお申込み時の支払いです。

藤井荘ちよだ館(または本館)泊の場合は、現地での」支払いになります。

藤井荘に到着したら、藤井荘フロントにて宿泊費の支払いをします。

代金は、お子さんに持たせてください。

事前に動画視聴をして、ラインセンス試験!

初参加の場合は、事前に動画を見てきてもらい、現地にてライセンス試験を受けてもらいます。

パラダイスデー、そしてフリーダム・アイランドのユニークな原理原則やルールを理解してくれているか、確認するためのものです。

パラダイスデーでは、一人ひとりに自由がありますが、最低限、持っておくべき共通認識や、安全のために守らなければいけないルールもあります。

自分たちの責任を果たすから、それ以外は主導権を持って自由に過ごせるんです。

チーム分け&活動スタート

最大10人で1チームを作ります。

活動単位人数があまり多いと、一人ひとりの役割が少なくなってしまい、やりたいことをやるのが難しくなってしまったり、体験価値が大きく低下してしまったりするためです。

チーム分けは、子どもそれぞれの経験値、得意分野、かけ合わせたときの意外性などを考慮し、運営側で決定します。

「お友だちと一緒がいい」などの要望は一切受け付けていませんので、ご了承ください。

1チームごとに、メンター(社会人、大学生、高校生)が1〜2人つき、相談役として伴走します。

なお、メンターは指導員ではありません。子どもたち自身が主体的に活動しますが、解決できない問題が発生したときにアドバイスをしたり、抜けている課題があるときに「これは大丈夫?」と問いかけたりする役割です。

初日に行うチームワークは、概ね次の通りです。

  • こんだて決め
  • 役割分担
  • 買い出しの準備(料理の仕方を調べて、買うものリスト作成)
  • 買い出し
  • 夕飯の炊事

子どもたちには、炊事費として、泊数によって2,000〜3,000円程度を持ってきてもらいます。

会計担当の子がこれを集め、全額(+前回からの繰越金)が、子どもたちが自由に使える軍資金になります。

2,000円の場合、10人であれば20,000円です。

これを元に、こんだてを考え、必要なものをリストアップし、買い出しに行きます。

炊事や洗い物の当番も決めます。

キャンプだからカレーを作るよ、あなたはこれをやってね、と勝手に決められてしまうのではなく、自分たちで食べたいものを作って食べられ、役割も自分で決められるわけです。

豚汁、オムライス、ホットサンド、餃子、チャーハン、フルーツゼリーなどなどちょっと手の込んだものを作るときもあれば、カップラーメンがいい、というケースもあります。

そしてお金の使い方も、子どもたちは少しずつ学んでいきます。

あるときは9,000円の軍資金があって2,718円余りました。ところが次回の開催では、同じく9,000円+2,718円=11,718円がありながら、30円足りず、しかもお菓子パーティーをしたかったのにお菓子を買うことができませんでした。

解散前に、振り返りの対話をしていますが、「足りなかったのはなぜ?」「お菓子を買えるようにするにはどうしたら良かったと思う?」「実際にお買い物をしてみてどうだった?」などなど、問いかけると、様々な感想や総括が返ってきます。

これが次のパラダイスデーに活かされるわけです。

白熱のナイトミーティング!

相互理解のための重要な時間

毎晩21時に集合し、ナイトミーティングを行います。

1つは、その日に起きた問題や、不満を感じたことについて、お互いに考えや思いを率直に伝えあう時間です。

善し悪しを決めたり、結論を出したりすることが目的ではありません。

学校であれば、喧嘩が起きたときの対処法には正解があり、その方向に行くように大人が指導するかもしれません。

「フリーダム・アイランド」では、目の前に起きていることにどう対処するかは、自分次第です。

たとえばどうしても折り合いが悪い子がいるとして、そのままが嫌であれば、接し方を変えるのか、距離を取るのか、はたまた別の方法を取るのか。

社会に出れば、距離を取ることが必ずしも間違いとは言えないというのは、大人である私たちが日々実感しているとおりです。

「あれが嫌だった」「こういうのは今後はやめてほしい」そういう自分の気持を伝えること、あるいは他人の気持ちを知ることそのものに意味があります。

反省を促したり、いけないことだからやめるように諭したりしなくても、相互理解が進めば自然とうまいやり方をみつけるのです。

遊び・アクティビティの計画を立てる

もう1つは、翌日の予定や、来る子・帰る子を確認したり、やりたいことの要望を出し合ったりします。

海に遊びに行きたい、釣りに行きたい、断崖絶壁に探検に行きたいなど、フィールド外での活動は、ここでスケジュールを決めます。

これら遊びやアクティビティは、チームごとではなく、全体で計画をします。

やりたいことがあっても、他の子のやりたいこともあり、また付き添う大人の側の予定もあります。チームでの役割から、抜けられない時間があるときもあります。

どうしたら実現できるか検討し、予定を立てていきます。

様々な実行委員が立ち上がることも

子ども発案で「実行委員」が立ち上がるケースもあります。

最も多いのは、肝だめし実行委員。ただ脅かすだけではなく、

  • 肝だめしの導入で話す怪談をどのような内容にするか
  • 怪談を踏まえて、肝だめしの物語をどうするか
  • コースはどうするか
  • 誰がどのような配置につくか
  • 多くの参加者をさばくために、どのようなシステムにするか

などなど、実に様々な角度から検討が行われ、数時間で実現したとは思えないクオリティを見せるケースもあります。

その他では、クリスマスやハロウィーンのパーティ、クイズ大会などが催されるケースもあります。

「次に繋がる」重要な解散ミーティング

最終日は、帰りの特急わかしおの時間を考慮し、14時前までに、使った調理器具、イスとテーブル、自分の荷物を、ぜんぶ片付けて帰れようにする、という目標を提示します。

最後に解散前の振り返りの対話をします。

  1. うまくいったこと、いかなかったことの振り返り
  2. 次はどうしたいか、うまくいかなかったのならどうすればうまくいくか
  3. ポジティブ・ネガティブに関わらず、最も印象に残っていることは何か

実感を成長や学びに繋げる、重要な時間です。

ときには、作ってくれた料理がすごく美味しかったという感想を伝えられ、自信に繋がるなどのケースもあります。

帰りは、現地までお迎えにきていただくか、特急わかしおに乗って東京駅まで戻るか、どちらかです。

特急わかしおの子は、全員一緒に御宿駅へ向かいます。

電車の子は、特急わかしおを降りた時点で解散となりますので、帰宅方法をよく相談しておいてください。