寄金 佳一 – Keiichi Yorikane(通称:よりかね隊長)
一般社団法人リアルエクスペリエンス 代表理事。
二児の父。子どもたちが幼少の頃から、現代の子育て・教育環境に違和感を抱き、自ら親子/子ども向けのアウトドア系イベントを多数企画・運営。引率経験はのべ3,000名を超える(2025年現在)。
共に活動していた保育士や教育の専門家たちから知識を吸収しつつ、親子/子どもと直に触れ合う経験を積み重ねて、「本人のやりたいという意欲(内発的動機付け)」「自己決定」が、子育てだけでなく、進学やキャリアそして “満ち足りた人生” にも繋がるという独自の結論を得る。
無節操なまでの興味の幅と、独自の経験値を武器に、「石垣島7日間生活」「パラダイスデー(すべての予定が白紙の自立キャンプ)」「アトラクション制覇チャレンジ」など、数々の人気プログラムを開発。
大人になりつつある子どもたちに「世界はこんなにも魅力に溢れている」という事実を伝え続けている。
個人ではエンターテイメントからレジャー、アウトドアまで、趣味・特技と仕事を完全に一致させるスタイルで事業を展開。Webメディア運営のスペシャリストとして国内最大級のディズニーWebメディアを生み出した経験もある。
私たち親は、ほとんどの場合、我が子より先に寿命が尽きます。
運が悪ければ、今日・明日にも退場することになる可能性すらあります。
あまり気持ちのいい想像ではありませんが、少しだけ考えてみてください。
その時、お子さんは、あなたの庇護がなくても、自分の足で立って生きていけるでしょうか?
「うちの子ならば大丈夫」と、自信を持てるでしょうか。
お子さんが10代前半であれば、まだ不安があるという方がほとんどでしょう。
問題は、「うちの子なら大丈夫」と思えるようになるまでの、具体的な道筋が見えているかどうかです。
今さら指摘するまでもなく、「良い大学に入れば安泰」という時代ではなくなりました。
いや、もともと良い大学に入れば安泰というわけではなかったのですが、それでもある程度の経済的な安心が約束されていたのは事実です。
昨今では、価値観が多様化し、経済的安定だけで満ち足りた人生を送れるとは、誰も考えなくなりました。
それに加えて、生成AIの台頭により、学力や学歴の意味が薄れ、テストで点を取る力ではなく、何をなせるのか? が問われることになりました。
おそらく、10年後の社会では、これまでの「仕事」という概念が大きく変容しているでしょう。
お子さんは、現在は存在していない仕事に就いているかもしれません。
高学歴が一定の保証をしてくれていた “安定” すら、怪しくなってきました。
そんな現代において必要なのは、与えられたレールを走る力ではありません。
「レールがない場所に道を作る力」です。
しかし、そうとわかってはいても、多くの人は、モヤモヤを抱えているはずです。
何をどのようにすれば、「レールがない場所に道を作る力」が育つのか、判然としないからです。
これが唯一の正解だ、と言うつもりは毛頭ありませんが、少なくとも、フリーダム・アイランドに一つの解答があります。
すなわち、大人になる準備をする10代前半のうちに、可能な限り自分の世界を広げ、自己決定の訓練を積む、という方法です。
誤解のないように言えば、私は勉強を否定しているわけではありません。
基礎学力は、義務教育はもちろんのこと、高等学校や大学を活用して成長していくつもりであれば、ほとんどの場合で必要になります。
しかし、それだけでは「エンジン」にはなり得ません。
みなさんも経験があるはずです。
必要性に迫られて取り組んだ受験勉強の内容は、試験が終われば数ヶ月で忘れてしまいます。
一方で、自分が本当に面白いと思い、夢中になって調べた知識は、大人になった今でも、得意分野の一つではないでしょうか?
あるいは、自分で決めて没頭した遊びの中で、工夫したり、失敗して悔しがったりした経験こそが、仕事の現場での粘り強さや対応力につながっていませんか?
インターネットや生成AIが膨大な情報を瞬時に提示できる時代において、ただ知識をインプットするだけの学習は、相対的に価値が低下しました。
知識は思考力の前提となる土台ですから、不要なわけではありませんが、それだけでは足りません。
重要なのは、「何を知っているか」ではなく、「何を知りたいと思い、どう使いこなすか」という主体性(エンジン)です。
フリーダム・アイランドが、一見すると「遊び」に見えるプログラム——麻雀、釣り、旅、ディズニー研究など——を重視するのは、それが子どもたちにとって、勉強以上に「最高に夢中になれる素材」だからです。
教え込まれた知識ではなく、「知りたい」「やってみたい」「攻略したい」という内発的な渇望。
これこそが、学力をも凌駕し、一生消えることのない成長エンジンとなります。
そしてこのエンジンさえ搭載されれば、子どもは放っておいても勝手に学び、勝手に成長し始めます。
フリーダム・アイランドの活動を見て、「楽しそうだけど、ただ遊んでいるだけでは?」と心配される親御さんもいらっしゃいます。
ごもっともです。子どもたちは、“本気で” 遊んでいます。
しかし、その遊びの中には、社会で生き抜くための高度な訓練が、意図的に埋め込まれています。
例えば、「スポーツ麻雀部」。 麻雀は、不完全情報ゲームにおける「確率論的思考」と「決断」の高度な実践です。
配られた手牌という現実(運)を受け入れ、相手の動向を読み、リスクとリターンを天秤にかけ、瞬時に決断を下す。
そして、その結果の責任を一人で負う。
これは、ビジネスや投資の現場で大人がやっていることと、全く同じ構造です。
例えば、「釣り部」や「自然体験」。
ここには、「PDCAサイクル」と「適応力」の本質があります。
相手は大自然です。こちらの都合など一切考慮してくれません。
なぜ釣れないのか? 仮説を立て、道具を選び、戦略を変え、粘り強く試行錯誤する。
理不尽な状況でも心が折れずに、最適解を探し続けるメンタリティは、教室の中では育ちにくいでしょう。
そして、すべてのプログラムに貫流している重要な要素が「自己決定」です。
特に自由度の高い「パラダイスデー(自立キャンプ)」では、スケジュールも、予算の使い道も、何をするかも、すべて自分たちで決める。
そこには当然、失敗も伴います。
しかし、親に言われた通りにして成功するよりも、自分で決めて失敗し、それをリカバリーした経験のほうが、何倍も子どもの自己効力感(自分ならできるという自信)を高めます。
最後に、少しだけ現実的な「出口」の話をしましょう。
昨今の大学入試では、テストの点数で選抜を行う「一般選抜(一般入試)」での入学者は、4割台にまで減少しています。
代わって主流になりつつあるのが、「総合型選抜」や「学校推薦型選抜」です。
そこで問われるのは、模試の偏差値ではありません。
「これまで何をしてきたか?」「何に情熱を注ぎ、何のためのどのように成長したいと思っているか?」という問いです。
テストで高得点を取る力を中心に磨いてきた子たちは、この問いの前で戸惑うことになります。
受験生の多くは「大学に入ったら〇〇を学びたい」という “願望” を語るに留まります。
しかし「プロ野球選手になりたい」という子が、野球を始めてすらいなかったら、誰も本気だとは思いません。
だからこそ「自己決定力」と「興味を持つ力」を磨く必要があります。
彼らは、自分で「やりたい」と思い、その瞬間に動き出すことができます。
誰かに決められたレールではなく、自分で課題を設定し、仮説を立て、実行し、失敗から学ぶ。
フリーダム・アイランドならば、このサイクルを10代前半から繰り返すことができます。
彼らは、大学入試の時点(高校2〜3年生)で、こう語ることができるでしょう。
「私は◯◯に興味があり、実際に行動をし、こんなトラブルに直面し、仲間とこう解決しました。だからこそ、大学ではこの理論を深く学びたいのです」
この、行動に裏打ちされた自分にしか語れないストーリーは、机上の勉強だけでは決して手に入りません。
自分で興味を向けられるからこその圧倒的な行動力と、自ら決定した経験の記録(ポートフォリオ)。
それは、「言われたことをやる力」ではなく、社会が最も求めている「自ら問いを立て、動く力」の動かぬ証拠として、お子さんの未来を強力に支える武器となるはずです。
私たちが提供したいのは、一時的な楽しさや、表面的なスキルではありません。
親元を離れ、親の庇護がない場所で、仲間と葛藤し、自分の頭で考える経験。
その積み重ねが、お子さんの心の奥底に、太く揺るぎない「自立の柱」を打ち立てます。
「うちの子なら、たとえどんな時代になっても、自分の足で生きていける」
そう胸を張って言える準備を、私たちと一緒に始めませんか。
まずは、お子さんの「直感」を試してみてください。
彼らが「これ、やってみたい!」と目を輝かせたなら、それが自立への第一歩です。