
子どもだけの電車移動。乗る予定だった電車が、人身事故の影響で運休になるかもしれない……‼️
そんなとき、みなさんのご家庭ならどうしますか?
親が代わりの交通手段を調べて、「●●の電車に乗りなさい」など、子どもに行動を指示するケースが多いでしょうか。
想定外のことだし、心細いだろうから、サポートしてあげなければ可哀想ですよね。
しかしこの “想定外”、子どもの成長の観点からすれば、最高のエッセンスであるのも事実です。
フリーダム・アイランドの根幹プログラム「パラダイスデー」は、トラブルや想定外が起きれば起きるほど、子どもたちが成長し、たくましくなっていきます。
乗る予定だった特急わかしおが、ダイヤ大幅乱れ。さあどうする!?
よりかね隊長です。パラダイスデー2025秋の3連休では、みんなが乗るはずだった特急わかしおが、人身事故のためにダイヤが乱れ、トラブルからのスタートになりました。
運休も発生していて、乗車する特急わかしおが運行されるかどうかもわからない状況です。
フリーダム・アイランドでは、基本的に現地集合・現地解散です。
大人に向けて自立の訓練をしていくプログラムなので、
「自分で電車に乗って、集合場所まで行く」
は、その一歩と位置づけています。
ただし、スクール生同士、一緒に行き来できたほうが心強いし、なにより楽しいので、パラダイスデーの場合は特急わかしおの指定号車への任意集合ができるようにしています。
(いちおう、スタッフ1名もその号車に乗車しています。ただしツアーコンダクター有資格者ではないので、法令遵守のため、トラブル発生時に相談に乗るだけの役割で、引率・案内は一切しません)
特急わかしおの運行が不明ということで、乗る予定だった子たちが、いったん集合しました。
それが冒頭の写真です。
スマホのカメラを向けられて笑顔ではありますが、「電車が運休するかも……」となって、さぞドキドキしたでしょうね。
電車が来ない。普通電車で向かうことを決める

駅員へのヒアリングで、乗る予定の特急わかしおは、運休にはならない予定だとわかりました。
しかし、ダイヤが大幅に乱れていて、いつ東京駅に来るかわかりません。
待っても待っても、わかしおが来ない‼️
そこで、みんなで相談して、
「ずっと一箇所で待つよりは、少しでも進んだほうがマシ」
との意見でまとまって、特急ではなく普通電車で向かうことに。スタッフが間に入っているとはいえ、思い切りましたねえ。
結果的には、乗り継ぎの駅で待たされてしまい、途中からは、もともと乗るはずだった特急わかしおに乗って目的地の駅に到着。
オチがついてしまいましたが、結果論ですね。自分たちで無事に到着できたのが偉い。
2時間遅れで到着。夕飯が遅くなってしまうかも

通常より2時間も余計にかかっての到着で、子どもたちは口々に
「疲れた〜」「やっとついた‼️」
と疲労の色を見せていましたが、意外にも表情は明るいんです。
やっと自分たちの活動ができるというワクワク感や、安堵もあるでしょうが、どことなく自信がついたようにも見えます。
無事に到着しましたが、2時間遅れということは、スケジュールが狂っています。
自己紹介や、消灯・起床時間決めを終えたあと、まだまだやることがあります。
- こんだて決め
- 役割分担決め
- 買い出しメモ作成
- 買い出し
- 夕飯の炊事開始
いつもの時間に到着していれば、多少のんびりしても、夕方過ぎには夕飯にできます。
しかし、2時間遅れとなると、いったい夕飯を何時に食べられるのか。心配になってきます。
アイデア「冷凍チャーハン」でリカバリー。18時過ぎには夕飯を終える!

危機感を共有してのミーティングで、いいアイデアが出てきます。
「今日の夕飯は時間がないから、冷凍チャーハンがいいんじゃない?」
フィールドに電子レンジなんかもちろんありませんので、フライパンで炒めることにはなりますが、それでもかなりの時短。
いい機転ですね。
ふだんなら、チャーハンとなれば、お米を炊くところからやって、具材を切って、炒めて……
とやっていますが、時間がないなら、ないなりに工夫すればいい。

ちなみに、買い出しは、2,000円ずつを持ち寄った軍資金で行います。
これをどのように使おうが、完全に自由です。
「冷凍チャーハンなんてズルをするな」みたいな、非合理的なことは一切言いません。
もちろん冷凍チャーハンを買えば、お米を炊くところから自炊するよりも割高になりますが、それも含めて子どもたちの選択です。
節約してお菓子・ジュースを買うこともあれば、時間を捻出するためにあえてお金で解決することもある。
まさに、ふだん私たち大人がやっているそのままです。

“想定外の事態が起きたので、いつものやり方にこだわらずに工夫して、チームで協力して課題を解決し、成果を最大化する”
これは、昨今の大学入試の出願書類や、面接試験でアピールするような内容です。
(それどころか、就職活動でさえ、協働や課題解決の実績として語れるでしょう)
4割台にまで減少しているテスト入試(一般選抜)一本にこだわらないなら、受験生の誰もが求めるような経験であるわけですが……
中学・高校生活ではなかなか得られないケースもあります。
しかしフリーダム・アイランドでは、小中学生のうちから、楽しんでいるうちに経験できてしまいます。
トラブル・想定外が発生するほど子どもたちが成長していく

大人になる将来を考えたときに、学校だけでは物足りない……と感じるケースは、しばしばあります。
これは学校が悪いというよりも、義務教育が「どんな子でも取りこぼさず平等に」という思想であること、
そしてなにより、“少ない大人が多くの子どもを見なければならない” という、構造的な問題の影響です。
学校には、自由に試行錯誤させたり、失敗させたり、という余裕は、とてもありません。
でもこれは、子どもたちの成長の観点からすると、すごくもったいない。
なぜなら、トラブルや想定外に自分で対処する経験をすれば、子どもたちはぐんぐん成長してくれるからです。
実際、違う電車に乗ろうと決められたのも、冷凍チャーハンという機転をきかせられたのも、パラダイスデーに通って、経験を重ねた子たちだからできたことだと思います。
どんな子でも、最初からいきなりできるわけではありません。
フリーダム・アイランドがスクール化して約1年、見違えるほどに成長して、頼もしくなってきました。
今から入学したら、ベテランの子たちと差がありすぎて、入り込めないんじゃないか……と心配する方もいらっしゃるかもしれませんね。
むしろ今のほうが、ベテランの子たちのサポートを受けられるので、おすすめです。
特にリーダー・副リーダーを経験している数名の子たちは、チームをうまく回すためにはどうしたらいいか?を考えられる水準にまで成長してきていますので、初参加の子にどう接するべきかまで気が回ります。
安心して入学または体験参加で遊びに来てください。
絶景スポット探検・ボディボード・BBQ|今回の自分たちで決めた活動ダイジェスト
ついでに、パラダイスデー秋の3連休開催で、子どもたちがどのようなことを計画し、実行したかも紹介しておきます。
絶景スポット探検

いい景色の写真が撮りたい、砂遊びがしたい(海は荒れていたため入れず)、などなどの希望者で、小浦海岸まで探検に行きました。
ちょっとしたハイキングコースのようなものですが、未舗装・照明なしのトンネルあり、断崖絶壁あり、川を飛び越えるポイントあり、となかなかスリリングです。
小さな川が海に注いでいるのですが、なぜかみんなでせき止めてダムを作り始めていました。
お年頃の子どもたちなので、ふつうならそんな小さい子っぽい遊びはしないと思うのですが、フリーダム・アイランドの場だと、なにやらリミッターが解除されるようです。
ボディボードレッスン

夏休みパラダイスデーから、やり始める子たちが出てきました。フィールドの近くのサーフスクールを受講しています。
これも運営側で用意したアクティビティではなく、スクール生の発案です。
自分でサーフスクールのホームページを調べてきたので、親がいなくても受講できるかどうか、私のほうで問い合わせて実現しています。
手続きさえ踏めば、大抵のことは実現できるフリーダム・アイランドならではです。
BBQ
大人の私からすると、BBQは片付けが面倒なので、あんまり自分からやろうとはならないのですが、スクール生たちの間では人気です。
今年は春・夏・秋と、毎回のようにBBQをしています。
見ていると、自分たちで炭火を起こしたり、肉を焼いたりできるのが楽しいみたいです。
ふだん、あまりやる機会がない・あるいはやらせてもらえないのかもしれませんね。
麻雀&ポーカー

フリーダム・アイランドには「スポーツ麻雀部」がありますので、全自動麻雀卓で麻雀をします。
かなり複雑なゲームではありますが、初チャレンジで、みるみる上達した子もいました。
麻雀は、高次元の駆け引きと、“自分が全責任を負う選択” の連続によって成り立つゲームですが、これがまさに10代前半の成長にぴったり。
数学的思考、メンタルコントロール、戦略性などなどを鍛えられます。
また今回は、ボランティアの社会人1年生が、ポーカーの立派なセットを持ち込んで、子どもたちと盛り上がっていました。
花火大会
偶然ですが、フィールドのすぐ近くで花火大会が開催されたので、フラッと行ってきました。
15分くらいで終わるローカルなものですが、すぐ近くで打ち上げていたので、大迫力。子どもたちも満足だったようです。
BBQや花火大会の様子は、ぜひ動画でチェックしてくださいね。

ボーダレスに世界と繋がる。「自由」の本質を学ぶ。自立のための一歩を踏み出す。10代前半(小学高学年〜中学生)が “興味を持つ力” を武器に進学/キャリア形成を目指すための、探究学習型リアル体験プログラム。